百姓屋敷レストラン「じろえむ」
南房総市にある百姓屋敷レストラン「じろえむ」に行ってきました。ご飯を食べたあとに「じろえむ」を立ち上げた奥様にお話を伺いました。
到着すると、早速この光景。
すごい・・・。そして茅葺屋根の建物を超えると、立派なお家が。
白飛びしていますが、屋根は黒です。部屋に入ってみると、歴史を感じさせるアイテムがたくさんありました。木でできた冷蔵庫、旧式のテレビ、明治時代に発行された地券などなど…
そしてご飯。
早く食べすぎて、きれいに撮る努力を怠りました…。ご飯をお櫃(ひつ)からよそるのもグッドです。そしてこのソーセージ!
育てている鶏で作っているそうです。加工しているのは別の工場ですが、「じろえむ」でお土産用に販売もしているそうです。
食後に色々お聞きすることができたのですが、かいつまんでご紹介します。
そもそも「百姓屋敷レストラン「じろえむ」」って面白い名前ですよね。この名前は、昔この家の屋号が「じろうえもん」という屋号で、周りの人から「じろえむさん」と呼ばれていたことが由来だそうです。また、百姓という言葉も差別用語として現在では使われていません。ですが、もともとは百の仕事ができるスペシャリストという尊敬の意が込められた呼び名であったことから百姓屋敷と命名したそうです。
そしてこの「じろえむ」にはメディア関係の人や大学関係者が訪れることがあるそうです。メディアに取り上げられるのは、「古民家」「農園レストラン」「無農薬」と様々な角度から「じろえむ」を見ることができるからだ、と奥様は分析しておられました。大学の教授や大学生が訪れるのは、「じろえむ」が有機農業発生の地として知られているからです。今のご主人のお父様が昭和48年に、都会の主婦の要望に応える形で始まりました。
その後現在のご主人と結婚し、嫁いで来たのが奥様でした。今のレストランを始めたのも、「じろえむ」という名前も奥様の提案です。お料理に使われる食器ももともと家にしまわれていた物なんだそうです。足がついているお盆、使えば使うほど青さが鮮明になるお皿など、一つ一つに細かなエピソードがあって、聞いていてとてもおもしろいです。
地域の今後についても教えてくれました。集落の維持をいつまで続けられるのか分からないといいます。近くには5軒程度の家しか無いそうです。そんな中、若い人が農業を勉強しに来た方が、家を借りることがあるそうです。
さらに農業についても、現在の農業に関する制作や、経済事情、海外の農業スタイルと比較した日本の農業スタイルなど様々なことを教えてくださいました。社会科の教材になりそうな材料がいくつもありました。
また、来たいと思います。南房総市、とてもよかったです。
以下、南房総市で素敵な活動をされている方たちです。